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突然ですが、フューチャリスト(Futurist)という職種をご存じでしょうか?[/chat]
今回は今後のキャリアに悩む多くの人に、近い将来におそらく引っ張りだこになっているであろうこのフューチャリストという職種についてご説明します。
目次
フューチャリストとは?
日本ではまだまったく馴染みのない言葉かと思いますが、アメリカの成長企業ではこのFuturistを採用している会社が少なくありません。
具体的に、Googleの親会社であるAlphabet、スーパー大手のWalmart、PDFでお馴染みのAdobe、 ディズニーランド本場のWalt Disneyは経営メンバーにフューチャリストを起用して戦略を立てていると言われています。
フューチャリストは、簡単に言えば「未来予測家」。まだ明確な定義はないのですが、一般的には「専門知識に基づき、社会に影響を与えうるテクノロジーを見抜き、適切な技術進化、社会進展予測を行う人物」とされています。
10年後にはこのフューチャリストがいまのデータサイエンティストやWEBマーケターと同じように「近年出現した新しい職業」として広く認知されていると考えています。
そして、現代ではデータサイエンティストが「21世紀で最もセクシーな職業」と言われていますが、それに並ぶくらいセクシーでクールな職業になると思っています。
なぜフューチャリストが必要なのか?先の見えないVUCAの時代
では、なぜ今後フューチャリストが必要になるのか。その理由を説明します。
まず、現代は「VUCAの時代」と言われています。
VUCAとは、
- Volatility(変動性・不安定さ)
- Uncertainty(不確実性・不確定さ)
- Complexity(複雑性)
- Ambiguity(曖昧性・不明確さ)
という4つのキーワードの頭文字から取った言葉で、将来が簡単には予測できないという時代を指しています。
みなさんの普段の生活で感じている通り、テクノロジーの進化によって既存の産業が思わぬ形で破壊され、全く新しいところから変革がはじまる。
そんな現象が至るところで起こっています。
GAFAとしてまとめられるGoogle、Amazon、Facebook、Appleの躍進はここで述べるまでもありませんし、それに続いてNetflixやUber、Air bnbなど創業間もない企業がグローバルにかつ急激に人々の生活を変えています。
そしてその流れは今後さらに加速していると考えられています。
そんな世界のなかで、将来的になにが起こるのか、どのような世界になっているかを予測し、あらかじめその未来に対して企業がいまできることをやるという必要性が益々高まっています。
目標となるような未来を想定しそれを達成するためにどうすればよいか戦略を立てるアプローチのことを「バックキャスティング思考」と言いますが、まさにそれを実践するために必要なのがフューチャリストなのです。
日本人こそフューチャリストを目指すべき理由
個人的には、日本人こそフューチャリストを目指すべきであると思っています。
なぜなら、フューチャリストとしての素質が他の国の人に比べて極めて高いと考えるからです。
みなさんは、「未来予測」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
バック・トゥ・ザ・フューチャー?
マトリックス?
ブレードランナー?
いえいえ、我々の国には昔から愛すべき未来のロボットたちがいるではありませんか。すでに50年以上前から。
そう、鉄腕アトムは1952年、ドラえもんは1969年に誕生しており、大半の日本人は子供の頃から彼らを見て育っているのです。
鉄腕アトムやドラえもんはまさにフューチャリストが描く未来そのもの。50年以上前に生まれているのに、その世界観は現代の未来予測においても何ら違和感のあるものではありません。
フューチャリストには当然ながらビジネスや技術など専門的な知識が必要ですが、それ以上に「こんな未来が実現するだろう」という想像力と、「こんな未来をつくりたい」という創造力が重要なのです。
これから起こりうる未来を想像してそれを企業の戦略に活かす仕事、それだけでワクワクしませんか?
未来を予測するキーワード
そんなフューチャリストの仕事を少しでもイメージしていただくために、2019年時点で未来を予測するためのキーワードの一例を並べてみました。
勿論もっと幅広くいろいろなキーワードがあると思いますが、代表的なものを簡単に解説します。他にもこんなものがあるという方は、是非ツイッターやこの記事のコメント欄で教えてください。
SDGs
SDGsは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。
2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年~2030年の15年間で達成するために掲げた目標。
解決すべき世界的な社会課題とされ、多くの企業でこれらの社会課題解決を意識した戦略が練られている。
5G
次世代の通信規格。
「超高速大容量」「低遅延」「同時多接続」が実現し、通信ネットワークで2時間の映画を数秒でダウンロードできると言われている。
あらゆるものがインターネットにつながるIoTが爆発的に普及するきっかけになるとされている。
VR/AR
VRはVirtual Realityで「仮想現実」、ARはAugmented Realityで拡張現実。
ゴーグル型のヘッドセットで現実とは全く違う世界をあたかも現実のように体験できるのがVR。
ポケモンGoやグーグル・グラスに代表されるように、現実に情報を加えるのがAR。
MaaS
MaaSはMobility as a Serviceの略称で、あらゆる乗り物がシームレスにつながる世界のこと。
例えばいまはそれぞれ単独のサービスとして使われている車、バス、鉄道が、A地点からB地点に行く手段としてスマホひとつでシームレスに検索、予約、決済ができるようになる仕組み。
トヨタとソフトバンクが共同出資したMONET Technologiesなど、業界をまたがって産業がつくられていく点がポイント。
[box05 title=”まとめ“]
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フューチャリストは「未来予測化」すでにアメリカの成長企業では重要な職種
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VUCAの時代、フューチャリストがさらに求められる
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日本人はフューチャリストの素質を持っている
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いかがでしたでしょうか?
普段の業務に邁進するのも良いですが、これからどんな未来が実現していくのか、そして自分はその未来の世界でどう生きていたいのか、考えてみると良いかもしれません。
ご意見、ご質問はこの記事のコメント欄かhariのツイッターアカウントまでどうぞ。
それでは!