



- 大企業に勤めているけど、将来が不安。
- 自分は成長できているのだろうか?
- 会社が潰れても転職できるのだろうか。
直近のコロナショックに代表されるように、今後ますます先行き不透明になる時代。
どんなに大企業に勤めていても、一生安泰はあり得ません。
- 就職するのが難しい
- だれでも名前を知ってる会社
- 社内でもそれなりに評価されている
こんな状況でも、いざ会社が傾いて転職しようとしたときに全く評価されないことはよくあります。
その原因となるのがこの「大企業病」。
あなたも知らないうちにこの病に冒されているかもしれません。
この記事では、大企業で危機感を抱いてベンチャー企業に転職した筆者が、「当てはまったら焦った方がいい」大企業病のチェックリストをご紹介します。
大企業病とは?中小企業でも当てはまれば「大企業病」
大企業病(だいきぎょうびょう)とは、主に大企業で見られる非効率的な企業体質のことである。
組織が大きくなることにより経営者と従業員の意思疎通が不十分となり、結果として、組織内部に官僚主義、セクショナリズム、事なかれ主義、縦割り主義などが蔓延し、組織の非活性をもたらす。社員は不要な仕事を作り出し、細分化された仕事をこなすようになる傾向がある。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BC%81%E6%A5%AD%E7%97%85
中小企業でも、この特徴に当てはまれば大企業病にかかっていると言えます。
問題なのは、この病はあなた自身をも蝕むということ。
いくら社内で評価されていても、これからは特定の会社だけの評価は意味がありません。
すぐ分かる!大企業病を診断する10のチェックリスト
「このように考えたことがある」という項目の数を数えてみてください。
【あなたを蝕む大企業病チェックリスト】
☑ お客さんはこんな新商品、新サービスを求めているに違いない。でも社内を説得できる自信もないし、新しい提案をするよりも課されている仕事を確実に遂行しよう。
☑ いまのやり方よりも別のやり方の方が圧倒的に効率的だ。しかしそれを提案すると今までのやり方を否定することになる。黙っておこう。
☑ 上司や先輩の方が経験が豊富で優秀だ。常に指示を仰いで、言われたことを確実にこなそう。
☑ 過去から長年伝承されてきた成功方法が社内で引き継がれている。これを完璧にマスターすれば、成果が残せるはずだ。
☑ 当社の商品は市場で圧倒的No.1のシェアを持っている。このまま順調に出世すれば将来は安泰だ。
☑ とにかく社内でのネットワークを広げることが重要。社外の人と飲むよりも、社内での人脈形成を優先させよう。
☑ 分からないことがあるけど、「そんなことも知らないのか」と言われるのが嫌で聞けない。
☑ 当社はこれまで自前ですべて賄ってきた。「オープンイノベーション」なんかでノウハウを他社にわざわざ提供する必要はない。
☑ 部下や後輩の意見はいつも筋が通っていなくて困る。なぜ教えたとおりにやらないんだ。
☑ ベンチャー企業が市場に新商品を投入してきたが、自社のものよりも質が大きく劣る。何も気にする必要はない。
いかがでしょうか?
10項目のうち、5つ以上あてはまる項目がある方は確実に大企業病に蝕まれていると言えます。
あなたがいま働く会社が一生潰れないという自信がある方は、そのままページを閉じていただいて結構です。
しかし時代の流れが早い現代において、一生安泰という会社はもはや存在しません。
そんな時代にこの病を放置するリスクはとてつもなく大きいです。
上に示したチェックリストについて、何がどう危険なのか。項目ごとに解説していきます。
「減点主義」による萎縮、事なかれ主義
☑ お客さんはこんな新商品、新サービスを求めているに違いない。でも社内を説得できる自信もないし、新しい提案をするよりも課されている仕事を確実に遂行しよう。
☑ いまのやり方よりも別のやり方の方が圧倒的に効率的だ。しかしそれを提案すると今までのやり方を否定することになる。黙っておこう。
これらは、大企業病の初期段階です。
「お客さんはこんな商品、サービスを求めているだろう」「別のやり方の方が効率的だ」という思いを持てる人はまだ健全です。
しかし、大企業では「減点主義」で評価されることが多いのが事実。
表面的には風通しの良い風土や挑戦できる環境を謳っていても、実際の評価は「どれだけそつなく既存の業務をこなせたか」による企業がほとんどではないでしょうか。
そんな環境によって「こうすれば良いのに」という思いを持っても発信せずにぐっとこらえてしまう。
そうすることによって、あなたの創造力はどんどん失われていきます。
そして気づけばこんな考えすらも持てなくなり、部下や後輩が意見しても「そんなことより決められたことをしっかりやれ」というような会社員になってしまうのです。
これは大企業の仕組み自体の問題と言えるかもしれません。
しかし、そんな仕組みの中で自分の考えを押し殺してしまうことの弊害は非常に大きいと言えます。
「仕事は与えられるもの」という受け身型の姿勢
☑ 上司や先輩の方が経験が豊富で優秀だ。常に指示を仰いで、言われたことを確実にこなそう。
☑ 過去から長年伝承されてきた成功方法が社内で引き継がれている。これを完璧にマスターすれば、成果が残せるはずだ。
変化が激しい現代。もはや過去の成功モデルは通用しません。
そんな中、常に「正解がある」と考えてしまう人は要注意です。
大企業では「世間一般に優秀」とされる人が多いのも事実。
そんな上司や先輩の言うことを確実に遂行すれば成功できる、成長できるという思いを持ってしまうのも無理はありません。
しかし、これからの時代は「誰かに言われるのではなく、自分で課題設定をする」ことが重要になります。
これまでの成功モデルを盲目的に受け入れるのではなく、自分の頭で「何が一番良いのか」を考える癖をつける必要があります。
そして場合によってはそれが上司や先輩の考えと違っても、粘り強く自分の思いを周囲に伝えて形にしていくことが大切です。
大企業安泰説による「危機意識」の薄さ
☑ 当社の商品は市場で圧倒的No.1のシェアを持っている。このまま順調に出世すれば将来は安泰だ。
☑ とにかく社内でのネットワークを広げることが重要。社外の人と飲むよりも、社内での人脈形成を優先させよう。
「茹でガエル」という言葉をご存知でしょうか。
『2匹のカエルを用意し、一方は熱湯に入れ、もう一方は緩やかに昇温する冷水に入れる。すると、前者は直ちに飛び跳ね脱出・生存するのに対し、後者は水温の上昇を知覚できずに死亡する』
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8C%B9%E3%81%A7%E3%82%AC%E3%82%A8%E3%83%AB
急激な環境変化があった場合にはすぐに行動できるのですが、環境変化がゆっくりじわじわと起こる場合にはそれに気づけず手が打てないということの例えです。
いま業績が安定している大企業では、危機意識を持てないのも無理はないでしょう。
しかし、経営が傾くリスクはどの企業にもあります。
「自分たちは大丈夫」と思い現状に甘んじていると、いざ会社が危機に迫ったときに「自社以外ではどこも働けない」という状況に陥ってしまう可能性があります。
常にアンテナを高くし、果たして自分は他の会社でも通用するのだろうか?という思いを持つこと、そのための準備をすることが必要です。
エリート意識による「プライド」の高さ
☑ 分からないことがあるけど、「そんなことも知らないのか」と言われるのが嫌で聞けない。
☑ 当社はこれまで自前ですべて賄ってきた。「オープンイノベーション」なんかでノウハウを他社にわざわざ提供する必要はない。
大企業で働いていると、周りから「すごい」と言われることも多いのではないでしょうか。
給料などの待遇も世間一般と比べて良いでしょう。
しかし、それを自分自身の価値と考えてしまうと危険です。
もちろん努力して大企業に入り、頑張って仕事をしていまの地位があるのだと思います。
ただ、その現状に満足してしまうと成長は見込めません。
人生100年時代と言われますが、これからは常に「学ぶ姿勢」が求められます。
下手なプライドは全く価値のない時代になるでしょう。
時代の変化を受け入れられない「固定観念」
☑ 部下や後輩の意見はいつも筋が通っていなくて困る。なぜ教えたとおりにやらないんだ。
☑ ベンチャー企業が市場に新商品を投入してきたが、自社のものよりも質が大きく劣る。何も気にする必要はない。
前に述べた「エリート意識」にも通じますが、「こうあるべき」という固定観念に囚われてると身を滅ぼします。
繰り返しになりますが、現代は過去のどの時代よりも変化が激しい時代。
自分がこれまで信じてきた「正しさ」が、いとも簡単に崩れる可能性を大いに秘めています。
過去の経験に囚われるのではなく、常に環境を分析し思考をアップデートする姿勢が重要になります。
大企業病に負けている場合ではない。誰もが「市場価値」を意識すべき時代に
自分の働く会社の経営がいつ傾いても大丈夫なように、企業に勤める全ての人が「市場価値」という概念を意識する必要があると言えます。
市場価値を意識する一番手っ取り早い方法が、転職活動をしてみること。
実際にいますぐ転職するつもりがなくても、転職サイトに登録して求人を見たりエージェントに会って情報収集することで「いまの自分の市場価値」が分かります。
その他転職活動のメリットについては、以下にまとめていますので是非ご参照ください。
昨今世間を賑わす「大企業のリストラ問題」は決して他人事ではありません。
いまの時代、会社はあなたを守ってくれません。
「○○会社の社員」ではなく、「個人」としてあなたが生きていくために、大企業病に蝕まれている現状を認識してそれを変える行動を小さくてもとってみてはいかがでしょうか。
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