



多くの人がそう考えると思います。
しかし、これからの時代の環境変化を考えると、「いますぐ会社を辞めるつもりがなくても絶対に転職活動はしておくべきである」と自信を持って言えます。
直近のコロナショックに代表されるように、今後世界は益々不確実になっていきます。
決して安易な転職を勧めたいわけではありません。
そうではなく、「継続的に転職活動をしておくこと」がこれからの時代を生き抜く基本姿勢であり、リスクを抑える最適な方法です。
この記事では7年間転職活動を行い大企業からベンチャー企業に転職した筆者の実体験も交えて、
- 辞めるつもりがなくてもなぜ転職活動をしておく必要があるのか?
- 転職活動で得られるメリット(デメリットも紹介)
について解説します。
転職活動を絶対にしておくべき理由
いますぐ会社を辞めるつもりがなくても、なぜ転職活動をしておく必要があるのか?
その理由は、「終身雇用制度の崩壊」と「人生100年時代の到来」にあります。
それぞれについて解説していきます。
終身雇用制度の崩壊:「一生1つの会社で働く」は無くなる?
令和に入り「終身雇用の崩壊」が宣言されました。
それに呼応するように多くの大企業のリストラ報道がなされています。


どんなに業績がよくても、どんな大企業でも一寸先は闇。
昭和や平成では生涯のうちに一度でも転職する人は少数派でしたが、これからはそうは言っていられません。
特にいまの20代30代の方は、もはや「一生1つの会社で働く」ということができなくなる時代です。
折しもコロナショックの影響で、この流れはさらに加速していくでしょう。
そんな時代に、「転職活動を全くしたことがない」というのは、それだけで大きなリスクを背負っていると言えます。
人生100年時代の到来:「定年後は悠々自適に」も幻想に
加えて、「人生100年時代の到来」もこれからの時代を考えるキーワードです。
少子高齢化や健康寿命の延長。
こういった社会的な変化によって、これまでの常識の「60歳で定年、その後は年金で悠々自適な生活」はもはや過去の幻想。
70歳、80歳まで働き続けることが常識となるこれからの時代において、一生ひとつの仕事を追求する、またはひとつの会社で働き続けるということは無くなるでしょう。
定期的に会社や仕事を変えて働くことで、環境変化に適応していく能力が求められます。
そんな時代だからこそ、転職活動をすることによって上手くリスクをコントロールしながらチャンスを伺う働き方が求められています。
転職活動で得られる5つのメリット
環境変化によって「転職活動を全くしたことがない」ことが大きなリスクになると分かったところで、ここからは転職活動によって得られるメリットをご紹介します。
1つずつ解説していきます。
転職活動のメリット1:自分の市場価値が分かる
逆に会社での評価はあまり良くないし待遇もイマイチだけど、転職市場ではすごく評価されて年収を上げて転職できる人も多くいます。
ひとつの会社での評価と、市場での評価は必ずしも一致しません。
まずはその評価のギャップを知ることが重要。
特に大企業に勤めている方に多いのが、日頃の仕事に一生懸命になりすぎて「市場価値」という観点が全く抜け落ちてしまっていること。
大企業の仕事は誰でもある一定の成果が出るように最適化されていますので、気付いたときには市場価値が全くなかったということにもなりかねません。
そんな状況を避けるために、転職活動をすることでいま自分が人材市場でどのような立ち位置にいるのかを把握する必要があると言えます。
さらにそこから、今後どのような能力を伸ばしていくべきかも考えることができます。
逆に今後益々人材の流動性が高まるなかで、転職関連の情報を収集していないことは大きなリスクになるでしょう。
転職活動をすることで自分の市場価値を知り中長期的なキャリアを考えることはこれからの時代の基本姿勢と言えます。
大企業の仕事で市場価値が上がらないカラクリは、以下をご参照ください。
【大企業はつまらない】そう感じる若手に伝えたい「3つの不都合な真実」と対策
社内での価値≠市場価値。まずは自分の相対的な価値を知ることが重要
転職活動のメリット2:成長する業界・会社が分かる
さらに転職エージェントと定期的に面談することで、採用を積極的にしている業界や会社を知ることができます。
採用を積極的にするということは、これから成長していくということ。
いま採用を継続してる会社は、体力と成長性どちらもあってかなり有望。
いますぐ転職するつもりがなくても、どんな会社が有望かを見極める、そしてそんな会社にいつでも転職できる市場価値が自分にあるのか?を問い直す。
ますます不確実な時代。いつまでも会社に守ってもらえると思うのは危険です。
— hari | 仕事の悩みに、仕事カフェ (@harinezumi_vc) April 18, 2020
市場価値は、その人の能力にもよりますがそれよりも成長産業に身をおいているかどうかで大きく変わってきます。
いざ会社を本当に辞めようと思ったときに、そのタイミングから情報収集を始めてもなかなか条件の良い会社は見つかりません。
日頃から広く情報を収集することで、いつ何があってもチャンスを掴める準備をしておくことが大切です。
成長する業界や会社を知り、いつでもそこに飛び込む準備をする。
転職活動のメリット3:転職スキルが身につく
多くの方が新卒の就職活動でも履歴書を書いて面接を受けたと思いますが、新卒の就職と転職では履歴書や面接で求められることは大きく異なります。
新卒の際は候補者にどれだけポテンシャルがあるのか?伸びしろがあるのか?が重視されますが、転職ではその候補者が即戦力になれるのか?具体的にどれだけの利益をもたらしてくれるのか?がポイントになります。
つまり転職をする際には、そういったポイントを上手く他の会社にアピールすることが求められます。
あなたの経歴から、履歴書をどう書けば良いか、面接でどのよう点をアピールすればよいか、実は転職エージェントはそんな相談にも乗ってくれますし、無料で親身にアドバイスもしてくれます。
こういった機会を使わない手はないでしょう。
転職にもノウハウが必要。転職エージェントに無料で相談できる機会を最大限活用しよう。
転職活動のメリット4:小さなことに悩まず働けるようになる
個人的にはこれが一番強調したい転職活動のメリットです。
どういうことか?
仕事をするときに、逃げ場があるかないかで大胆にリスクを取って仕事ができるかできないか大きな差がでます。
私の場合、転職サイトに登録しいくつかのオファーも受け、さらに複数の転職エージェントの方と定期的に面談していたため「最悪この仕事で失敗しても、転職できる会社はたくさんある」と思いながら仕事ができました。
その結果、多少リスクがある仕事も積極的に関与することができ、結果として大きな成果につながりました。
また、理不尽なことで上司に怒られたり会社の評価が多少悪かったときも、「市場評価とは一切関係ない」と割り切きることで良い精神状態で日々を過ごせました。
転職活動をしていなかったら、「この仕事で失敗したら終わりだ」「上司に嫌われたからもうダメだ」そんな思考になっていたでしょう。
転職活動をしていると、こうした副次的なメリットも受けられるのです。
「別に生きる道がある」ということを知っているだけで、日頃の悩みの大半は軽くなる。
転職活動のメリット5:いまの会社の良さが改めて分かる
「隣の芝は青く見える」と言いますが、人間はよく知らないことを楽観的に捉えて別の環境に憧れてしまうものです。
「あの会社は仕事が面白そうだ」とか「あそこの会社は働きやすそうだ」などいろいろと考えることがあると思いますが、実際に別の会社を訪問したり面接を受けることで「いまの会社は思ったよりも悪くない」と思えることがよくあります。
知らなければ憧れでそちらに気が散ってしまいますが、他社を知ることで逆説的に自社をより知ることになり無駄な不安やもやもや感が払拭できることあります。
これも、いますぐ辞めるつもりがなくても転職活動をすることの大きなメリットと言えます。
漠然とした不安を解消する手段としても転職活動は有効。
転職活動のデメリットも抑えておく



転職活動のデメリット1:時間がとられる
当然、転職サイトに登録する、転職エージェントと面談をするといった行為には時間が取られます。
転職サイトに登録するだけなら5分で終わりますが、その後いろいろな会社の情報を見たり自分のキャリアを考えたりすると当然その分時間は取られます。
また、転職エージェントとの面談は1回あたり1時間前後。
こうした時間が発生することは最初に抑えておいた方がよいでしょう。
転職活動のデメリット2:会社にバレると面倒
転職活動をしていることをいま働く会社に知られると面倒です。
転職者がそれなりにいる会社なら良いですが、The伝統的な日本企業だと
「あいつは会社への忠誠心がない。けしからん」
「そんな時間があるなら本業にもっと精を出せ」
と言うような人が出てくるでしょう。
転職活動をすること自体は、同じ会社の人にはなるべく知られないようにした方が得策です。
※転職サイトに登録する際に、個人の情報を公開しない会社を指定できます。ここで自分が働く会社や関係会社には情報を公開しないよう指定しておけば、転職サイト経由で会社にバレる可能性はなくせます。
おすすめの転職サイト・エージェント






私の7年間の転職活動経験から、おすすめの転職サービスを紹介します。
万人におすすめのリクルートエージェント
私が7年間転職についての情報を収集し10社20人の転職エージェントを利用した経験から、リクルートエージェントは誰に対してもおすすめできるサービスと言えます。
知名度、求人数ともに圧倒的No.1のリクルートエージェント。
転職を考えている方はまず登録しておいて損はありません。
さすがの最大手だけあって、求人数も圧倒的。
情報の質と量に抜群の安定感があります。
※新型コロナウィルスの感染拡大防止の観点からリクルートエージェントでは電話での転職相談、メールでの求人のご案内、アプリの活用など、遠隔での転職活動サポートが実施されています。
年収600万円以上ならJACリクルートメント
年収600万円以上の方は、JACリクルートメントへの登録をおすすめします。
外資系、グローバル系の転職案件を多く扱っており、年収アップのオファーをもらいやすいエージェント。
JACリクルートメントは業界ごとの担当者が自分の担当企業の求人を紹介してくれますので、各担当者に企業の内部事情や採用の目的など詳しく聞けるのが良かったです。
公式HP:無料転職支援、日本で20年の信頼と実績。
20代におすすめなキャリトレ
キャリトレはビズリーチが運営母体の若年層向け転職サービス。
気になった求人に「興味がある」を選択することで、企業やヘッドハンターから直接スカウトを貰える可能性があります。
若年層向けということもあり職務履歴書や面接対策などのサポートも充実しているので、ベンチャー転職に限らず20代の方は登録しておいて損はないでしょう。
ハイクラスな転職案件が揃うビズリーチ
職務履歴書を登録すると、企業や転職エージェントから直接オファーをもらうことができます。
職務履歴書を見られた上でオファーが出されるので、「是非来てほしい」という企業とのみコンタクトを取ることができます。
すべての機能を使おうとすると月額4,980円かかるのですが、最初の30日間は無料で使えます。
ハイクラスな求人を求める方は、ビズリーチの利用をおすすめします。
公式HP:選ばれた人だけのハイクラス転職サイト【ビズリーチ】
転職エージェントと転職サイトを上手く使い分ける
リクルートエージェント、JACリクルートメントなどの転職エージェントは、実際にエージェントと電話や対面でやり取りをしてあなたに合った求人を紹介してもらえるサービス。
キャリトレやビズリーチといった転職サイトは、オファーのある会社から自分で興味のある会社を見つけていくスタイル。
- リクルートエージェントやJACリクルートメントでエージェントと面談して自分の市場価値を知る。求人を紹介してもらう。
- キャリトレやビズリーチであなた専用のスカウト情報を受け取る。
という使い分けが良いでしょう。
他にもベンチャー転職に最適な転職サイトや第二新卒におすすめの転職サイトなど、あなたの状況にあった転職サイトを以下でまとめています。
こちらも是非ご覧ください。
いますぐ転職するつもりがなくても、「いつでも転職できる」ようにしておくことはこれからの時代の必須条件です。
「転職活動」を上手く使って、これからの時代に負けないキャリアを構築しましょう!
ご意見、ご質問はhariのツイッターアカウントまでどうぞ。

