キャリア論

【人事異動の裏側】大手企業の元人事が明かす、異動の希望を叶える禁断の方法

異動の希望を叶える
異動の希望を叶える
針鼠
針鼠
いまあなたが働いてるのは、希望の部署ですか?

みなさんが働く企業は、人事異動がありますか?

一定以上の規模の会社であれば、逃れられない人事異動。

入社する企業は選べても、働く部署は選べない。そんな会社も多いはずです。

  • あの仕事に憧れてこの会社に入ったのに、いまの所属ではその仕事は全然できない
  • キャリアアップのために次はあの部署に異動したい
  • あのチームの人たちと働きたい

そんな方のために、この記事では希望する部署に異動するための禁断の方法をお伝えします。

人事の裏側を知り尽くす筆者の経験から

元々わたし自身「自分の人生は自分で決める、絶対に人に決められたくない」と思っていました。

そのため、異動の時期に挨拶でよく聞く

「このたび、図らずも○○部に異動になりました」

という言葉に非常に強い違和感を感じていました。

「自分の意志とは関係なく、異動は『図らずも』決まってしまうのか?」

「なぜ人に自分の業務を決められないといけないのか。ましてや転勤で住む場所まで縛られなくてはいけないのか」

この疑問に答えが出せず、それこそ入社1年目から戦略的に「どうしたら自分が希望する部署で希望する仕事ができるか」を考えて過ごしてきました。

そして人事異動が決まる仕組みや人事の考え方について徹底的に調査して戦略的に動いた結果、これまで自分が経験した異動をすべて希望通りにコントロールすることができました。

さらに針鼠という名前の通り、その異動先のひとつは人事部。まさにここで人事異動ど真ん中の仕事をすることができました。

人事部で働いたことにより私が元々持っていた仮説が確証となり、人事異動は従業員が戦略的に動くことによりある程度コントロールすることが可能ということも分かりました。

これから述べる方法は、戦略的にしたたかに動くことで希望の異動を勝ち取る方法です。

裏技的な内容も含まれており、「そこまでして異動をコントロールしたくない」と思われる方も少なくないと思います。

よって本当はあまり広くは発信したくないのですが、「どうしてもあの部署に異動したい」という方に向けて少しでも参考にできる意見としてお伝えできたら幸いです。

希望の部署に異動する方法

人事異動が決まる仕組み

  • 人事部の裁量で決まる人たち
  • 異動元もしくは異動先の「指名制」で決まる人たち

希望の部署に異動するには?

  1. とにかくいまの業務で結果を残す
  2. 社内横断プロジェクトに参加して名前を売る
  3. 希望する部署で必要とされる専門性を身につける
  4. 希望が叶わなかったら「辞める」ことを匂わせる

人事異動が決まる裏側

最初にお伝えしたいのが、大半の企業で人事異動は「人事部の裁量で決まる人たち」と、「異動元もしくは異動先の『指名制』で決まる人たち」に分かれます。

どういうことでしょうか?それぞれ解説していきます。
※もちろんすべての企業に当てはまるわけではありませんが、考え方としてはどの企業でも使えるはずです。

人事部の裁量で異動が決まる人たち

まずは、人事部の裁量で異動が決まる人たちです。人事異動の9割はこの方法で決まるといっていいでしょう。

従業員の年次、経験、実績などから、人事部がある程度機械的に異動を決めるパターンです。

それぞれの企業でひとつの部署に在籍する年数が大体決まっている(多くは3-6年程度)と思いますが、まず人事として同じ部署に在籍する年数がその異動の適齢年数の人たちをピックアップします。

その上で、その人たちをどうシャッフルすれば全体として一番効果的か、言葉を選ばず言えばいわゆる「パズル」のように異動を考えます。

もちろん会社の将来の方向性を大きく決めることになるわけなので、人事としても当然真剣に決めます。

しかしこのときに主に議論されるのは従業員の「年次や経験、実績」で、将来的にはこういった決まり方はAIが担っていくでしょう。

多くの方が想像されるような決まり方、つまり従業員の「名前」を見て、「○○さんは戦略的にこの部署に異動させよう」と決まるのはほんの一握りの人たちなのです。

異動元もしくは異動先の『指名制』で異動が決まる人たち

人事部の裁量で異動が決まる人たちとは別に、異動元もしくは異動先の偉い人たちが「この社員はこの部署に異動させたい」という『指名制』、いわゆる特別枠のような形で異動が決まる人たちが一定数います。

これはその人の専門性が高く評価されたり、重要な役割やポジションで是非その人にその仕事をやらせたいと周囲が思う場合で、特に社内で活躍している人、目立っている人が得られるポジションと言えます。

人事異動の希望を叶えるためにどのようなポジションを確立すべきか?

ここまでお読みいただければ分かる通り、異動の希望を叶えるためには①人事部から「名前」で異動を決めてもらうか、②偉い人の『指名』を得るか、この2つしか方法はありません。

人事異動をコントロールするには、人事部か偉い人の「指名」を獲得すべし

それでは、それを勝ち取るためにはどうすれば良いでしょうか?具体的な方法について述べていきます。

希望の人事異動を叶える具体的な4つの方法

以上が人事異動の裏側です。

ここからは、希望の人事異動を叶える具体的な方法について解説していきます。

1. とにかくいまの業務で結果を残す

まずはやはりこれが最低限必要です。

いまの仕事で全く成果を残していないのに、人事部から「この社員はこの部署を希望してるから考慮しよう」と思われたり異動元や異動先から「この人をここに異動させたい」と言われるわけがありません。

いきなり辛い現実を叩きつけてしまうようですが、まずここをクリアすることが第一です。

成果を出すというのは、「良い意味で目立つ」ことです。

良い意味で目立っている近くの先輩や同僚がどのように仕事をしているのか、その人を真似たり、自分なりに工夫して仕事に取り組んでみてください。

自分をアピールすることが苦手でも、見ている人は見ています

地道でも着実に、成果を残すことにこだわってみてください。

まずはいまの仕事で成果を残す。これが最優先。

2. 社内横断プロジェクトに参加して名前を売る

仕事である程度の成果を残したとしても、それなりの規模の企業ではその成果がなかなか人事部や異動希望先まで伝わりません。

異動は機械が自動的に決めているわけではなく、感情を持った人間が、ある程度の想いを持って決めています。

何が言いたいかと言うと、異動を決める人、つまり人事部や異動先の偉い人が「あなたの存在を知っている」ということが重要なのです。

いまの仕事で社内表彰されるぐらいの素晴らしい成果を残している人は自然と名前が知られると思いますが、そうでなくても人事部や異動先の偉い人に自分の存在を認知してもらう方法があります。

それが、「社内横断プロジェクトへの参加」です。

ある程度の規模の会社によくあるのですが、会社の組織文化を変える試みであったり、新規事業を創る試みなどで複数の部署にまたがった横断チームが立ち上がることがあります。

そのときに、自ら手を挙げてそのプロジェクトに参加するのです。

正式にそういったプロジェクトが立ち上がらなそうな場合は、非公式の有志団体といった形でも良いと思います。

とにかく、そういった活動に参加して自分の組織の外の人たちにもあなたの存在を認知してもらうことが重要です。

主体的にそういった活動に参加することで自分の視野も広がるでしょうし、活動自体がマイナスになることはありません。

「人事や偉い人に名前を知ってもらう」という下心はあまり表に出さず、したたかに動いてみてください。

社内横断プロジェクトに参加することで、自分の名前を売り込む

3. 希望する部署で必要とされる専門性を身につける

あなたの存在を認知してもらったら、「自分はその部署で使えるこんな専門性を持っている」ということをアピールするのです。

必要な専門性を身につけるためにできることは主に以下の2つです。

希望の部署で必要な専門性を身につける方法
  • 現在の業務のなかで戦略的にその専門性を高められる仕事を引き受ける
  • 業務外で資格をとったり学校に通って専門性を身につける

針鼠が人事部から企画の業務に異動をしたときは、ビジネススクールに通うことで経営企画の専門性を高めてそれをアピールしました。

「本気でその部署に異動するために動いている」と周囲に理解してもらうことが重要です。

一方、忙しくてそこまでできない・・・という方が多いのも事実だと思います。

その場合は、合間時間に関連する本を読んだりネットで情報を集めたり、少なくとも「勉強している」ということをアピールできるようにしておきましょう。

「手軽にビジネススキルを高める」という意味では以下記事で述べているような方法も有効です。是非ご参照ください。

【市場価値を高める】普遍的に重要なビジネススキルの種類とスキルを向上させるための方法

異動先で必要となる専門性を身につけてアピールする

4. 希望が叶わなかったら「辞める」ことを匂わせる

そして最後が特にお伝えしたい内容、かつ禁断の方法です。

それは、「希望が叶わなかったら会社を辞める」といったことを上司や人事部に匂わせることです。

これほど効果的な方法はありません。

人事部として一番つらいのは、せっかくコストをかけて会社の利益を生み出せる人材を育てたのにその人材が会社を辞めてしまうこと。

いまの仕事である程度の成果を残していることが大前提ですが、「辞める」という選択肢を持ってこられると人事部としては正直その従業員の希望を考慮せずにはいられません。

よって、「横断プロジェクトへの参加」や「専門性を身につける」といったことができていなくても、「会社を辞める」という選択肢を持っていることが大きな強みになります。

会社を本当に辞めるつもりがなくても、転職サイトに登録して転職エージェントに何人か会っておくと「いつでも転職できる」という自信もつきます。

さらに、転職活動をすることによって視野が広がるという副産物も得られます。

私自身も、入社1年目から複数の転職サイトに登録して実際にエージェントの方と会うことで「いまの会社を辞めてもなんとかなる」という思いを持つことができました。

そしてそれが実際に希望の異動を叶えた大きな要素であると考えています。

「会社を辞める」という選択肢を持つことはそれ以外にも様々なメリットがあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

「会社を辞める」という選択肢を持つことで、会社に対して優位な立場に立つ

戦略的に動いて希望のポジションを獲得するか、現状に甘んじて悶々とした日々を過ごすかはあなた次第。

どんなに大きな規模の会社であっても人事異動は戦略的に動くことでコントロールできます。

会社に仕事や住む場所を決められるのではなく、自ら希望をつかみ取りましょう。

ご意見、ご質問はこの記事のコメント欄か針鼠のツイッターアカウントまでどうぞ。それでは!

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ABOUT ME
針鼠
【Twitterフォロワー数14,000人】 転職市場を7年間研究し、従業員1万人大企業から未上場ベンチャーへ転職。 大企業とベンチャーでの経験から、楽しく働くための組織論や仕事術、さらに成功する転職法やキャリアの考え方を発信しています。経営学修士(MBA)
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