仕事やキャリアの悩みに答えるコーナー。
この記事では、

・このまま今の会社にいてもいいのか不安
・でも転職は怖くていま一歩踏み出せない
といった悩みにお答えします。
今回は、Twitterフォロワー数約3万5千人。
総合商社からベンチャー商社に転職されたイシコさん(@newsalaryman_21)をお迎えして、「キャリアや転職で抱える不安にどう向き合うか?」についてお話していきます。







転職する不安と転職しない不安、どちらもあって当然
はい。新卒で総合商社に入社し、海外駐在後に転職。
外資系企業を経て現在はベンチャー商社に勤務しています。
同時に、令和の新しいリーマン像を模索しながらイシコというアカウント名でTwitterで発信しています。
キャリアにおいて「良質なプランB」の重要性を説くため「プランBのすゝめ」の運営者でもあります。
ありがとうございます。Twitter黎明期から発信をされており、いまや令和のビジネスパーソンの代表とも言えるイシコさん。
そんなイシコさんのお考えを伺えることを楽しみにしていました。
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早速内容に入らせていただきます。
最近相談の多い「このまま今の会社にいてもいいのか不安。でも、転職は怖くて動けない…」という悩みに対して、イシコさんのお考えを聞かせていただけますか?
この気持ちはよく分かります。
が、大前提として「どの会社にいても、その不安を拭えることはない」ということを理解しておくべきですよね。
つまり、不安を抱えるのは当然。
そのうえで、「その不安とどう向き合うか?」「何を軸に働く会社を決めるか?」という視点が求められているのではないでしょうか。
僕の場合は転職の決め手の一つとして「会社の規模が10倍になる可能性を秘めた企業に飛び込みたい」という想いがありました。
なぜなら、成長業界に身を投じていれば成長する機会にも恵まれる。
それが個人の経験値にも繋がり、市場価値をあげられると考えていたからです。
詳しい経緯はブログに詳細記載していますが、僕はそういう軸を持っていたので転職に踏み切れたという理由があります。
なるほど。「不安とどう向き合うか?」大事な視点ですね。
イシコさんは新卒で総合商社に入社されましたが、新入社員の頃からそういった視点をお持ちだったのでしょうか?
30歳という設定理由は、当時は漠然と30歳を境に、「結婚、育児、家を購入、世間体、社内待遇UP」など、意志決定をする際に、悩む要因が急激に増えると感じていたためです。
企業の規模については、新入社員当社は考えていませんでしたね。
当時は会社の規模と自分の担当する仕事の規模感がまだ掴めていなかったと思います。
転職で「会社の看板がなくなる不安」は幻想?
その中で、「チャンスがあれば思い切って飛び出そう」と考えていた理由があれば教えてください。
が、このまま2-3年に一度社内ローテーションを繰り返し、巨大な看板を使って商売を続けて行くと、社内評価(社内待遇)と市場価値が乖離するんじゃないかという怖さがありました。
20代後半から年に1ー2度は転職エージェントと話していたのですが、数年かけてその「チャンス」を見つけて飛び出しましたね。
ツイッターも少しずつフォロワーが増えてきていた時期で、色んな価値観に触れ、出会いがあったのも間違いなく後押ししてくれた要因です笑。
20代前半で海外駐在に行かれたということは社内でも期待されていたんだと思いますが、逆にそうした社内評価をリセットすることや会社のブランドを捨てることに対する怖さはなかったのでしょうか?
が、いずれにしても社内評価を捨てる怖さよりも、社内評価にしがみつき続ける怖さの方が優っていましたね。
転職する怖さよりも会社にしがみつく怖さの方が大きい
転職先はまだ創業数年のベンチャーでしたので、会社が潰れるかもしれない。
併せて、これまで培った社内での信用がリセットされること、本当に自分が別の会社でも活躍できるか100%の自信を持てなかったことも理由です。
ただイシコさんと同じように、会社にしがみ続けることの方がリスクがあると感じて転職を決意しました。
ただどんな人でも、転職先で活躍できるか100%の自信は持てないと思います。
どんな状況・条件だったら転職するのか?やはりそういった軸を持っていることが大事なのではないでしょうか。
実際に転職する人は不安とどう向き合っているのか?
「このまま今の会社にいてもいいのか?」という漠然とした不安は少なからず多くの若手社員が持っているんだと思います。
が、傾向として「転職した方が良いか?」という質問をしてくる人に限って、転職せずに残留する人が多い傾向でしたね。
一方、エージェントに会って選択肢をいくつか提示された後に相談に来た人は、実際に転職する傾向にあります。
なので、転職先のキャリアを具現化(エージェントに会って案件を聞く)できるかどうかが、実際に転職するかどうかの最初の分岐点だと思います。
たしかに、本当に真剣に考えようとすればまず「自分にはどのような選択肢があるか?その選択肢を広げるためにはどうすればよいか?」といったことをエージェントと話したりしてリサーチしてるはずですね。
これからの時代、(実際に転職するかしないかは別にして)「転職活動を継続的にする」というのは、ビジネスパーソンの基本姿勢になりそうですね。


転職の不安を払拭するために信用できるエージェントを探す
イシコさんのご転職先も、転職エージェントからの紹介だったのでしょうか?
ただ、最初に出会ったエージェントはとにかく成約にこぎつけたいという想いが強く、腰を据えてキャリアプランを描く感じではなかったので、お断りしたのを覚えています。
最終的にはエージェントは企業よりも個人の相性で決めましたね。
エージェントも仕事なので転職可能性がゼロの人に注力したくないでしょうから例えば「2021年に良い案件があれば、本格的に転職を検討したい。その条件は…」みたいに時間軸を共有することから始まると思っています。
エージェントとしては短期間で成約した方が当然コミッションも入るでしょうが、その時間軸に合わせた提案や面談軸を持ってくださる方と話を進めることをオススメします。
私の経験からしても、信用できる転職エージェントの方を味方につけることが転職成功のポイントとも思います。


不安は最後まで拭えない。であれば突き進むしか無い
就活時も転職時も「正解」を求めすぎると、身動きを取れなくなり、意思決定が非常に難しくなります。
なので、ある程度自分の中で結論が出た後は「選んだ選択肢を正解にする」というマインドで行動することが大事だと伝えたいですね。
飛び出していなければ、Twitterを運用してこういった形でhariさんと対談することも無かったと思いますし、自分の頭で思い描く将来は往々にして(良い意味でも)予想通りにならないことも多いです。
これがそのまま冒頭の「動きたいけど怖くて動けない」という悩みを抱える方へのアドバイスになりそうです。
Twitterの話もそうですが、とにかくやってみると世界が広がって当時は想像もしなかったようなことができるようになる、ということもあると思います。
「これからどうしよう?」と悶々と悩んでいる方は、とにかく動いてみて選択肢を広げることを意識すると良いかもしれませんね。
なぜ転職が怖いのか?を考えてみる
これまでは入試、入学、卒業、入社と、皆が通るレールに乗っかって社会人になったと思いますが、「転職」は必ずしもする必要がない。
ですので、自分で意思決定をする必要があります。
だからこそ迷った時には「選んだ選択を正解にする」という強い想いで一歩踏み出していただければと思います。
イシコさん、改めてこの度はインタビューを受けてくださりありがとうございました。
私自身非常に参考になるコメントばかりで、勉強になりました。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!
イシコさんのTwitterアカウント、ブログ記事はコチラ↓
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(編集後記)
まさに目下で起こっているコロナショックに代表されるように、今後ますます先行きは不確実になっていくでしょう。
そんな時代には、レールに乗っかるだけではなく自分で意思決定していく能力がさらに求められると思います。
「いつかは転職したい」と思いながら、転職活動すらしたことがない方も多いのではないでしょうか?
「いまはまだ早い」「すぐに辞めるつもりもないし」「コロナで時期も悪い」
動かない理由はいくらでもあります。
でも、準備すらせずに時間だけが過ぎて気付いたときにはもう手遅れということにもなりかねません。
イシコさんがお話されていたように、悶々と悩む前にまずは動いてみることをおすすめします。
「転職」はリスクがありますが、「転職活動」はノーリスク。
何度でも言います。
・転職はリスクあるけど、転職活動はノーリスク
・転職は後戻りできないけど、転職活動は後戻りできる
・転職は大きな決断が必要だけど、転職活動は決断不要
これからの時代、会社員で「転職活動をしたことない」というのは「自分の人生について真面目に考えていない」と同義。
— hari(hari) | 仕事の悩みに、仕事カフェ (@harinezumi_vc) May 8, 2020
転職活動自体は、無料でできます。
まずは転職サイトに登録して、いまの自分の選択肢を知ることから始めてみてはいかがでしょうか?
筆者の7年間に及ぶ転職活動経験からまとめた「おすすめの転職サイト、転職エージェント」はコチラ↓


辞めるつもりがなくても転職活動をしておくべき理由はコチラ↓をご参照ください。

