キャリア論

大企業からベンチャーに転職して失敗する人の3つの特徴と成功の条件

針鼠
針鼠
令和に入り、大企業からベンチャーへ転職する人が増えています。

「大企業に就職したら一生安泰」

今の時代にこんな言葉を信じている人は極めて少数でしょう。

実際に令和に突入すると共に「終身雇用の終焉」が宣言され、大企業でも多くのリストラが行われています。

そんな中、大企業の特に若手の間で以下のように考える方が増えています。

  • 就活人気ランキングの上位企業に入ったのに、将来が不安。
  • 大企業の多くの仕事に意味を感じられない。成長している実感がない。
  • 会社の上司や先輩の顔色を伺って仕事をする毎日で、つまらない。もっと楽しく仕事がしたい。

このように大企業に閉塞感が漂う一方で、ベンチャー企業の存在感は増すばかり。

この記事をご覧の皆さまも、ベンチャー企業の仕事の内容や裁量の大きさ、自由な働き方に憧れている方が多いのではないでしょうか?

実際に私自信も新卒で従業員1万人以上の大企業に入社し、ベンチャー企業に転職するまではこのような思いを抱えて働いていました。

そして一念発起しベンチャー企業に転職。いまは非常に充実した毎日を過ごしています。

そんな経験もあり、いまは以下のように考えています。

  • これからの時代、大企業でも一寸先は闇。いつでも転職できる準備が必要。
  • 大企業の仕事を漫然としながら「個人としての市場価値を高める」のは難しい。
  • 「稼ぐ」能力を身につけるためにもベンチャー企業への転職は良い選択肢。

ただし、だからといって私は安易なベンチャー企業への転職をおすすめしているわけではありません。

なぜなら、大企業とベンチャー企業では求められる能力やマインドが全く違うから。

大企業で評価されていても、ベンチャー企業で全く活躍できず転職を後悔するというケースも少なくありません。

そこでこの記事では、実際に大企業からベンチャー企業に転職した筆者の立場から

「大企業からベンチャー企業に転職して失敗する人」

の3つの特徴と、ベンチャー企業への転職を成功させる条件について解説します。

大企業からベンチャーに転職して失敗する人、後悔する人

ベンチャー転職 失敗

大企業からベンチャーに転職して失敗する人、後悔する人はどのようなひとでしょうか?

次の3つの特徴を解説します。

【ベンチャーに転職して失敗する人】
  • なんとなく、ベンチャーの方が良さそうだからという動機で転職する
  • 安定した生活を望んでいる
  • 課題解決能力は高いが、課題設定能力が低い

 

なんとなく、ベンチャーの方が楽しそうだからという動機で転職する

ベンチャー転職 失敗

大企業からベンチャーへの転職で一番耳にする失敗パターンです。

  • 同期がベンチャーに転職し、楽しそうに働いている。
  • 大企業の仕事がつまらない。
  • 職場の人間関係に耐えられない。
  • このまま大企業にいても先が見えない。

気持ちはよく分かります。

しかしこういった状況で偶然来たオファーに乗ってしまうのは危険。

「隣の芝は青い」とよく言われます。

ベンチャー企業の良い面と大企業の悪い面だけを見て判断してしまうと、後々ベンチャー企業の悪い面と大企業の良い面が見えてしまい後悔することになります。

冒頭述べた通り、私自身はベンチャー企業に転職して非常に充実した生活を送っています。

しかし、ベンチャーにリスクは付き物ですし当然デメリットもあります。

「現状が嫌だから」

「なんとなく良さそうだから」

そういった理由での転職は、大企業からベンチャーに限らず大きなリスクがあります。

  • ベンチャー企業のデメリットを把握していますか?
  • 大企業のありがたさが分かっていますか?
  • 「良さそう」と思ったベンチャー企業の何がどう良いか、きちんと説明できますか?

 

こういった質問に答えられないのであれば、ベンチャーへの転職は思いとどまった方が良いでしょう。

本当は安定した生活を望んでいる

ベンチャー転職 失敗

大企業からベンチャー企業に転職したのに、またすぐに大企業に転職しなおした人が私の周りにも複数います。

当然のことながら、給料や福利厚生といった待遇はベンチャー企業よりも大企業の方が良いことが多い。

よくあるパターンとしては、自分自身は不安定な生活で良いと考えていてもパートナーや家族がそのような状況に耐えられないということ。

日々の生活と将来のことを考え、家庭を持つ人は家族とも良く話し、

「それでもベンチャー企業に転職する意味がある、転職したい」

と思える状況でなければ転職しない方が良いでしょう。

課題解決能力は高いが、課題設定能力が低い

ベンチャー転職 失敗

これもよくある失敗例です。

特に、大企業で活躍している人にありがちなパターン。

大企業である程度の成果を残したことによって、

「自分は能力が高い。どこに行っても活躍できる」

と思い込んでしまい、深く考えずに転職してしまうケース。

大企業で求められる能力とベンチャー企業で求められる能力は大きく異なります。

この違いを理解せずにベンチャー企業に行ってしまうと、これまでのやり方が通じずにモチベーションを落としてしまうことになりかねません。

ベンチャー企業と大企業で求められる能力の違いについて、詳しくは大企業とベンチャー企業の「優秀」の違いをご参照ください。

【ベンチャー転職:失敗するパターン】

  • ベンチャーはなんとなく楽しそう
  • いまの環境から逃げたい
  • 安定した生活を望んでいる
  • 自分はどこでも活躍できると思いこんでいる

大企業からベンチャーに転職して成功するための条件

ベンチャー転職 成功

それでは、大企業からベンチャーに転職して成功する条件とは何なのでしょうか?

こちらも3つのポイントから説明したいと思います。

【ベンチャーに転職して成功する人】
  • 転職して実現したいことが明確である
  • ベンチャー企業が欲している能力やネットワークを持っている
  • 課題を自分で設定できる

ベンチャー企業に転職して実現したいことが明確である

ベンチャー転職 成功

まず、転職後に実現したいことが明確である人ほどベンチャー企業への転職に成功します。

  • 創業者のビジョンに共感し、一緒にそのビジョンを実現したい
  • これまで培った自分の能力が、その企業の成長に貢献できることを具体的に説明できる
  • いまの待遇を捨ててでも、転職する価値があると自信を持って言える

「転職後のイメージが具体的にできている」

あるいは

「リスクを承知した上でそれでも転職する価値がある」

と考えている人はベンチャー企業に転職しても成功する確率が高いと言えます。

ベンチャー企業が欲している能力やネットワークを持っている

ベンチャー転職 成功

次に、ベンチャー企業が実際に困っていることを解決できる人材は大企業からでも転職すべきでしょう。

転職後に即戦力として活躍できるためその意味で成功する可能性が高いと言えます。

  • 創業間もない時期のベンチャーで、財務や経理の経験を生かしてCFOとして転職
  • 人員拡大期に、人事の経験を活かして人事制度を構築できる
  • 海外や国内の関係者ネットワークを使って、事業を拡大できる

ベンチャー企業は多くの場合急速な成長を目指しています。

当然、人材育成をしている余裕はありません。

入社1日目から事業の成長に貢献してくれる人材を求めています。

そしてその能力や人脈が、これまでそのベンチャーになかったものであれば経営者にとってそれほどありがたいことはありません。

重宝される存在になれば裁量も大きく与えられてそれが仕事のやりがいにもなりますし、さらなる成長につながります。

適切な能力や人脈を持った人は、大企業からベンチャー企業に転職することが大きな成功になる可能性が高いです。

課題を自分で設定できる

ベンチャー転職 成功

ベンチャー企業は大企業と違って社内規定やルールが整備されていないことが一般的です。

大企業であれば役割と領域を与えられて、決められたルールに従って仕事をしていればある程度の結果が出たかもしれません。

一方、ベンチャー企業においてはその企業を成長させるために自分はなにができるのか、何をすべきなのかといった思考が欠かせません。

上司や同僚からの指示を待ってその通りにしっかりと仕事をこなす、というスタンスではベンチャー企業においては全く価値がありません。

自分で課題を設定し、リスクを恐れずに行動するという姿勢がベンチャー企業で活躍する条件になります。

【ベンチャーに転職して成功する条件】

  • 実現したいことが明確であるか?
  • ベンチャー企業が欲している能力やネットワークを持っているか?
  • 指示待ちではなく、課題を自分で設定できるか?

3つのポイントすべてに当てはまっていれば文句なしです。

当てはまるのが1つだけだったとしてもその転職が成功する可能性は十分あります

特に、最初に述べたベンチャー企業に転職して実現したいことが明確であれば多少の苦労も受け入れて踏ん張れるはず。

自分はベンチャーに転職して何がしたいのか?何ができるのか?を深く考えることが重要です。

失敗しない転職のために

失敗しない転職のために

いかがでしょうか。

「自分はベンチャー企業で働けそうだ」

と思った方もいるでしょうし、

逆に

「自分はやっぱりベンチャーは向いてないかも」

「このまま大企業で働いた方が良さそうだ」

と思われた方もいるかもしれません。

 

それでも今の時代、やはりいまの企業で一生勤め上げようと思う人は少ないはずです。

では、大企業で悶々と働いている人はどうすれば良いのでしょうか?

それは、できるだけ情報を集めて、失敗確率を下げた上で実際に転職するかどうかを考えることです。

これまで述べた通り、ベンチャー企業に転職して失敗する人はなんとなくの憧れで転職してしまったり、日々の生活を考えずに転職してしまう、または自分の能力を勘違いして転職してしまうという人たちです。

「失敗を恐れずチャレンジしろ」とよく言われますが、闇雲なチャレンジは危険。

そしてそれを勧めるのも無責任だと思っています。

転職は確実に人生の岐路になるわけですから、情報をしっかり集めて自分を客観的に見て、「それでも転職すべき」と思えるようになってはじめて転職をするべきでしょう。

情報を集めるだけなら無料ですし、何のリスクもありません。

実際に転職した人に話を聞くのもいいですし、転職サイトに登録してエージェントの方と話をするだけでも自分を客観視ができます。

転職活動をするメリットや針鼠がおすすめする転職サイトについては以下記事にまとめていますので、是非こちらもご参照ください。

ご意見、ご質問はこの記事のコメント欄か針鼠のツイッターアカウントまでどうぞ。

それでは!

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【Twitterフォロワー数14,000人】 転職市場を7年間研究し、従業員1万人大企業から未上場ベンチャーへ転職。 大企業とベンチャーでの経験から、楽しく働くための組織論や仕事術、さらに成功する転職法やキャリアの考え方を発信しています。経営学修士(MBA)
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